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episode1

車好きだが、
専門知識も何も持たないただの若造。

僕には人に誇れるような長所はありません。ただ、こうと決めたら迷わず突き進むタイプかもしれない。18歳から20歳まで、ガソリンスタンドで働いていました。頭にあったのは、人から指図される仕事は性に合わない。いずれ独立できる仕事に就きたいということ。カーディーラーなら独立を目指して働けるかもしれないと考えました。しかし、車は好きだったのもの、専門知識も何も持たないただの若造。痛い目にあうのは覚悟の上で、街の中古車屋さんに飛び込みました。三列シート目が潰れてしまった車を修理したり、板金やったり、とにかく何でもやりました。

中古車屋さんは保証が大事。保証があるからこそ安心して買っていただけるということも学びました。だったら、地域密着の会社がいい。そこでも念頭にあったのはいつか自分で立ち上げる会社のことでした。そうと決まれば、一刻も早く修行したい。その足でコンビニに行き、求人情報雑誌で地域密着のカーディーラーを探しました。掲載されていたのはたった1社だけ。そう、この会社なんです。

episode2

「3年で辞めますけどいいですか?」

面接では生意気にも「3年で辞めます」と言いました。それでもよかったら雇ってくださいと。学びたいことは明確でした。地域密着のカーディーラーは、どのように固定客を集めて、安定経営をおこなっているのか、という経営の実態。なぜなら、中古車屋さん時代に売上を安定させることに四苦八苦していたからです。

売上がないと仕入ができない。仕入がないと車を並べられないから売上がつくれない。売れる月、売れない月、波がある。加えて、銀行への返済もある。店長として毎月数字を報告する立場にあり、資金繰りの大変さを痛感していたのです。自分で会社をやるなら、固定のお客様を育てて積み重ねるビジネスモデルにしたい。そんな野心を抱きながら入社したのは2008年、24歳の時でした。

episode3

1店舗から3店舗へ。
急拡大による混乱と成長痛。

生意気な新人でしたが、仕事には一生懸命でした。先輩が辞めて、その穴を埋めなきゃと頑張る。後輩が入ってくると、育成に一生懸命になる。別に親切心からではありません。早く自分の会社を作りたい。そのためには自分が辞めても困らないようにしなきゃいけないと思っていたからです。そうこうしている間に、新しいお店の出店計画が持ち上がりました。当時はスズキアリーナ茅ヶ崎店の1店舗だけだったのですが、車検のコバックと、未使用車専門店を出すというのです。

僕は新店舗である未使用車専門店の軽スタジオ茅ヶ崎の店長を任されることに。そもそも1店舗の主要スタッフを、3店舗に分けたわけですから、安心して仕事を任せられる人材が少ない。お客様はくるのに、対応が追いつかない。車検のコバックなんか、全国5位の集客を記録しました。でも対応できないから売上がつかない。このまま赤字が続くとマズい。焦りました。

episode4

2015年、社長就任。
歴史を引き継ぐということ。

2012年のオープンから、混乱期は2年ほど続いたでしょうか。結局、スマートに解決する方法なんかなくて、一人ひとりが成長して、組織として協力しあって地道に頑張っていくことしか道はありませんでした。未熟だけど戦力になろうと歯を食いしばる新人。自分が先頭に立ち、若手を支えながら育てるベテラン。人の力の相乗効果により、新体制は少しずつ安定し始めました。

そして2015年、僕は社長に就任することになりました。3年で辞めますと断言していた人間が、です。そうです。僕は独立のタイミングを逃してしまいました(笑)。改めて紹介しますが、スズキアリーナ茅ヶ崎グループは昭和25年創業の会社です。旧社名、金子自動車工業所。僕らのおじいさん、おばあさん世代の方からも親しまれてきたという歴史があります。地元の人から採れたての野菜もらったりするんですよ。地域密着の会社を立ち上げようと考えていた僕ですが、この会社は70年も地域密着なんですよ。自由にやれる、何でもできる。それは社長である僕だけの特権ではありません。これから入社するみなさんにとっても同じです。

episode5

お金を払う場所から、
便利で安心して楽しめる場所へ。

店舗の雰囲気も随分変わりました。昔は、お客様にとって車屋さんは「お金を払うばっかりの場所」だったんです。そこから「安心できる場所、楽しめる場所」に変わろうとみんなで目指しました。夏祭りやクリスマスなど、地域の方々の日常に彩りを添えられるようなイベントを多々開催しています。

また、働く環境も変わってきました。先日、残業時間削減コンペを実施したのですが、予想以上の成果が出ました。「メカニックに1時間負けた…」と悔しがっていた事務スタッフも。メカニックチームは月間車検300台をさばくんですが、そんな多忙な中でも、協力と創意工夫で改善できることを実証してくれました。

episode6

小さくまとまらない。
枠をはみ出して突き進もう。

様々な進歩がある一方で、何かが足りないと感じるようにもなってきました。未熟だけど絶対に一番になりたいとか、先輩を追い抜くくらい成長したいとか、夢や野心のパワーがなんとなく薄まっているように思うのです。「予約が一台キャンセルになりピンチです。目標まであと1件なので、何としてでも達成したいんです」と直談判してきた21歳のメカニックスタッフの声を聞いてハッとしました。そうなんです。彼のように何が何でも掴み取ろうという熱い何かが、うちの会社にはもっと必要なんです。

もちろん、私自身もみんなに負けないように挑戦します。たとえば、福祉施設向けの車両のリース事業。こうした車両は基本的には受注生産で高額。小さな法人では購入できない実情があります。リースで回す仕組みをつくることで、地域の福祉施設全体のサポートをできたらいいなと。これも様々なアイデアのごく一部ですが、幸いにも茅ヶ崎は人口が増加傾向にあり、車のニーズも右肩上がりだと予想されています。できることはまだまだある。僕たちの挑戦はまだはじまったばかりです。

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